人間ドックは有意義だ

2018年1月28日に人間ドックを受信した。私は毎回人間ドックでは胃カメラを選択する。バリウム検査はどうも見落としがありそうで信用できない。昨年胃カメラを受けた際に技師から「毎年胃カメラを受けなくてもいいんですよ。」と言われたが、今年も胃カメラを受けた。最寄りの人間ドック専門のクリニックでは鼻から挿入する胃カメラが選択でき、それほど苦痛に感じない。検査はつつがなく終了した。

検査結果は1月ほどして到着した。2つ要再検査とのこと。1つは便潜血。そしてもう1つは十二指腸に腫瘍があるとのこと。慌てて最寄りの順天堂大学浦安病院の消化器内科を受診した。便潜血は昨年も人間ドックで要検査項目となり、この病院で大腸カメラの検査を行った。その際に問題なしだったので、今年は検査は不要とのことだった。そして十二指腸の腫瘍は5月18日に胃カメラの検査を受ける事になった。

十二指腸の胃カメラの検査の日がやってきた。医師は淡々とカメラを操作し問題の部分に到達。写真を撮影した。カメラの検査が終了すると「大学病院できちんと治療しましょうね。」と意味深な言葉を投げかけてその日は終了。

5月29日に胃カメラの検査結果をもとにした診断を聞きに順天堂大学浦安病院へ。そこでの診断は、「おそらくガンではないだろうが、非常に大きな腫瘍が十二指腸のかなり奥の部分にできている。こんな奥の腫瘍が人間ドックで見つかるのは非常に珍しいこと。ただ、順天堂大学病院ではこの部位、大きさの内視鏡治療はできない。この症例の治療が内視鏡でできるのは慶応大学病院の矢作教授だけだろう。矢作教授が内視鏡で治療できなければ、十二指腸だけでなく、他の内臓も取り除く体に負担の大きい、リスクの高い開腹手術になる。」とのことだった。矢作教授の診察は1ヶ月後とのことだった。

6月13日に慶應病院に診察に訪問した。矢作教授は写真を見ながら「よく人間ドックでこんな奥の腫瘍が見つかりましたね。それも、かなり大きいですよ。できている部位が十二指腸の上部で、曲がっているという、手術するには非常に難しい部位です。でも、私のチームなら内視鏡で手術できます。ちょうど7月6日の海外出張が取りやめになったので、その日だったら最速で手術できます。それ以降であれば10月になりますが。」という先生の説明に、迷わず「7月4日でお願いします。」と即答。

それから手術のための諸検査を大急ぎで行い、7月4日の手術日を迎えた。手術はおかげさまで大成功で、手術室から出てきた先生も満面の笑顔だったそう。

その後の細胞診断でもガンは見つからず、矢作教授も「実際に取り出した腫瘍の大きささが携帯電話ほどだったので、これはガンが出ると思ったが、検査結果でガンが出なくてよかった。」とおっしゃっておられました。

矢作教授と巡り合わせてくれた神様、ガンをなだめすかしてくれた神様に感謝。

終わり。